●入試改革?への対応

まず、今回の改革の目的は何なんでしょう。「学力の三要素を多面的・総合的に評価するため」とのこと。そして、学力の三要素とは

  1. 知識・技能の習得
  2. 思考力・判断力・表現力の養成
  3. 主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度

なんだそうです。確かに、変化の激しい時代を生き抜くために必要な、そして今の教育に欠けているものを上手くまとめてはいると感心しますが、それを評価となると問題点はいろいろと浮かんできます。冒頭の「入試改革?」のクエスチョンマークはこのためです。まず、50万人を超える受験者の記述答案を公正平等に採点できるのでしょうか? 早々に東京大学が英語の認定試験の成績提出を求めないと発表し、東北大学も共通テストの国語は不採用とのことですから、この二大学に関しては、受験対策は変える必要は全くありません。

元々、難関大学の二次試験には記述式の占める割合は高く、共通テストの記述問題など取るに足りませんし、唯一英語のスピーキング能力については、当塾では従来より音読・暗唱・ディクテーションを重視して指導しておりますので、新テストの出題内容には注視していきますが、指導方法に変化はありません。

先行き不透明な入試改革に踊らされて朝令暮改の対応をとるのではなく、真の学力をつけるのに必要なことを誠実に学ぶのが肝要であります。